モーターの回るしくみ(直流)


電車は走るためにモーターが必要です。

そのモーターには、近年まで直流モーターがよく使われていました。

さて、モーターはなぜ回るのでしょうか?

モーターの回る原理になっているのが「フレミング左手の法則」です。

なんでしたら、フレミング左手の法則を、

別ウインドウで出しておいてください。

この現象が起これば、モーターは回転します。

まぁ、モーターじゃなくてリニアだったら移動する力が働くけど。

みなさんの一番身近にある直流モーターといえば、

ミニ四駆とかに使われているちっちゃいモーターとか、

マブチモーターとかです。

あれは、ものすごく基本的なモーターです。

というわけで、

非常にわかりやすいモーターの基本構造はこんな感じです。



直流モーターを回すには、

磁界と、回転する電機子(電線)がいります。

小さいモーターの場合、

界磁の代わりに永久磁石を使っています。

まぁ、あのサイズのモーターに界磁をつけたところで、

あんまりメリットはありませんので。

で、電車なんかのモーターの場合、

鉄心にコイルをぐ〜るぐるっと巻いています。

このぐるぐる巻きのコイルに電気を流すと、

磁界が発生して磁石と同じになります。

これでフレミング左手の法則の磁束の向きが出来上がりました。



人差し指です。

つづいて、電機子に電流を流します。

こいつは、カーボンブラシというカーボン(炭を焼き固めたもの)でできた部品から、

整流子面に電流を送ってやります。

こいつで、電流の流れが完成しました。



さて、ここでフレミング左手の法則を導入します。

中指、磁束の向きに対して、人差し指、直角に電流を流します。

すると、親指の方向に力が発生します。

パソコンのモニタに対して、

中指を向けて、人差し指を右の方向へ向けます。

すると、親指は下を向きます。



この親指の向きが、モーターが回る方向です。

モーターが回りはじめると、

電機子は回転をはじめてやがて右と左が入れ替わります。

整流子の部分は、真ん中が切られているので、

右と左が入れ替わることで、

また同じように力が発生し始めます。

実際のモーターの場合、

電機子はもっとたくさんあって、磁界も幅広く設置されています。

これにより、スムーズにモーターは回転します。

これが、基本的なモーターの回るしくみです。