三相交流とは何ぞや?


VVVF制御において、

ほとんどセットで使われている交流誘導電動機。

これは、三相交流という電気で動いています。

だから、VVVF制御は電気を三相交流へ変換するのです。

では、

この「三相交流」とはいったいどのような電気なのでしょうか?

なお、この手の電気のお話。

詳しい説明をしだすと奥が深くて収拾が付かなくなるので、

なるべく簡単にかつ大雑把な説明になります。

そこんとこよろしく。>詳しい人

一般家庭で広く使われている「交流」は、

基本的にひとつの電線の中を電気が行ったり来たりします。

オシロスコープなんかで見ると、こんなサインカーブを描いていますね。

1Hzの交流

ここでは説明をわかりやすくするために、

+(プラス)と−(マイナス)で示してあります。

電気が電線の中を行ったり来たりってことで、回路図で表すとこういう事になります。



左では+(プラス)から入った電気がモーターを通って−(マイナス)へと抜けます。

これは、サインカーブの図で見ると、プラスへ電気が流れている状態です。

電流の向きが変わり、

マイナスからモーターを通ってプラスへ流れると、回路図では右のように流れています。

これがいちばん単純な交流の流れ方です。

では、三相交流はどのような流れ方をするのでしょうか?

三相交流は、U相、V相、W相と3つに分かれています。

この3本の線にそれぞれ電気が流れます。

それぞれの相は互いに影響しあいながら電気を流しています。

三相交流のサインカーブは、こんな感じです。



これを回路図で表すと、下のようになります。



種類がいっぱいあってワケがわかんないかもしれませんが、

いちばん左上の回路図。

これが、サインカーブのいちばん最初の状態です。

U相から出たプラスの電流はモーターを通ると、

V相とW相にそれぞれ分かれてマイナスへと戻ります。

その次、サインカーブでの2番目、回路図の右上の図では、

U相の電圧が半分になり、代わりにV相からもプラスの電流が流れ、

それがW相でマイナスへと戻っていきます。

さらにその次では、U相はマイナスへと移り、

V相がプラスの電流を流してU相とW相でマイナスへと戻しています。

以下、図のとおり繰り返します。

これが三相交流というものです。

ホントは「位相が120度ずつずれていて」とかあるのですが、

あんまり難しいことを書くと理解しにくくなるので、

こんなもん、とだけ理解しておいてください。