車両別リファレンス
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制御方式 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
連続定格出力 | 13200kw/16両(B・C編成) 6600kw/8両(E編成) |
最高速度 | 285km/h |
台車 | TDT−204(C編成) TTR−7002(C編成) WDT−205A(B・E編成) WTR−7002(B・E編成) |
主電動機(MM) | TMT205 275kw(C編成) WMT205 275kw(B・E編成) |
編成定員 | 1323名(B・C編成) 571名(E編成) |
0番台(C編成) 3000番台(B編成)
T | M2 | Mp | M2 |
コンプレッサーなど | 主変換装置(CI)×2 | 主変圧器(MTr) | 主変換装置(CI)×1 |
7000番台(E編成)
Tc | M1 | Mp | M2 |
コンプレッサーなど | 主変換装置(CI)×1 | 主変圧器(MTr) | 主変換装置(CI)×2 |
4両1ユニット構成で、それぞれ上の図のものが背中合わせ向かい合わせで並んでいる。
ユニット構成の基本になる主変圧器はMp車に搭載。4両分を賄う。
M1車に主変換装置(CI)を1台、M2車に主変換装置(CI)を2台搭載。M1車は自車のみ、M2車はMp車の主変換装置を搭載している。
100系の置き換えおよび、高速化などの目的のため、1997年に量産先行車C0編成が登場。JR東海が技術開発のために開発した300Xや、JR西日本のWIN350、500系などの技術、データをもとに300系の営業で得られたデータや問題点などを取り込んで製造された。そのため、JR東海とJR西日本の共同開発という形になっている。
風洞実験から得られた独特の前面形状、エアロストリーム形が採用された。空力特性のため、3次元形状のかなり複雑な形になっている。断面の変化率が同一になるようにされているらしい。車体はアルミ合金中空押出し形材を採用して、500系よりも低コストでかつ中空材による車内騒音の低減も図れる構造になっている。
JR東海とJR西日本の車両では仕様が一部異なっている。主な点では、台車、主変換装置(CI)、車内ギ装など。
台車は、C編成は300系と同じタイプのコイルばね式の台車が採用されている。B・E編成では500系と同じタイプの軸ハリ式台車を採用した。500系と同様に両先頭車とパンタグラフ搭載号車、グリーン車には左右動ダンパに代わりセミアクティブダンパが装備されている。
パンタグラフはシングルアームパンタを採用し、500系で採用されたガイシ覆いと0系などで実績のある遮音側壁の組み合わせになっている。また、特高圧引き通し線も500系と同様に直ジョイント方式を採用しているが、500系と違い、4−5号車間、8−9号車間、12−13号車間はガイシ方式(五度傾斜ケーブルヘッド方式)を採用している。これは、東海と西日本では台車検査時の分割量数が違うため。なお、この実績により、300系も直ジョイント方式に改造された。E編成についてはガイシ方式は採用されず、E13編成から4−5号車間にガイシ方式が採用されたが、2003年度から順次改造されている。
空調は、300系での冷房効果不良の経験などを生かして、床下に2台搭載している。冷房効果を高めるために、荷棚下の各席に空調吹き出し口を取り付けている。また、喫煙車には空気清浄機も取り付けられた。
車内販売も、サービスコーナーが廃止され、変わりに3号車、7号車、11号車、15号車に自動販売機が設置された。E編成では、3号車と7号車に自動販売機が設置されているが、B・C編成がJR東海の商品を中心に入れているのに対し、E編成では一般メーカー社製の商品を中心に入れている。また、E編成では同号車に「旅指南」という旅客案内端末を設置している。
E編成は東海の車両と仕様がほとんど異なり、車体の設計も一部で異なっている。また、ユニットのつなぎ方も違う。指定席車(4〜8号車)では、ウエストひかりと同様に4列座席として「サルーンシート」を名乗っている。また、一番端の席に大型のテーブルとコンセントを付けて「オフィスシート」とし、パソコンが使えるようになっている。8号車には4人対応のセミコンパートメントが4室設置されている。自由席車は、定員を増やすために通常通り5列席になっている。
B編成はE編成と同様に一番端の席をパソコン対応の席とした。パソコン用コンセントのために、専用の電源装置も搭載している(瞬時停電防止のため)。また、C編成もそれに合わせて途中の増備車からパソコン対応の席を設けている(電源装置は未搭載のため、C編成のみ瞬時停電がある)。また、各座席に握り棒をつけたり、ドア開閉時にチャイムが鳴るなど、次車によって若干仕様が異なっている。
一部編成は、東海道新幹線の新ATC(デジタルATC)に既に対応した状態で新製され、未対応車も2006年3月までに順次改造を行った。
行先方向幕も、C編成は通常の幕式としたのに対し、B・E編成ではLEDによる電光表示になっている。
車内設備は、車両定員を含めて300系と同一としている。
言わずと知れたカモノハシ形状。ガーガー君とかいう人も居た、新幹線700系。登場当時は「なんじゃこりゃ」と賛否両論だったが、今となっては多少慣れたせいもあって、そこまでひどい話はではなくなってきた、様な気がする。実は、真横からのラインは意外と鋭くてかっこいいってことを知ってる? ウエストひかりの代替となるひかりレールスター用に製造されたE編成は、運転席のキャノピー周りを黒に近い濃いグレーで塗って、印象がかなり違う。あの形状が一番いいと「東海は」言っているけど、じゃあ800系はどうなんだろうなーっと。まぁ、個人的には800系も700系よりはマシだがどうかなーってレベルだし。
検修作業的には、500系よりもラク。特に、側フサギ板を閉める鍵の構造が500系と違うため、開ける時もかなり楽になった。メンテナンス的には、500系と同様にメンテ方式を採用しているため、かなりラク。正直言って、スタンダードに限りなく近い車両ではあると思う。
E編成についている旅指南は、実態はタッチパネル式のパソコン。
実は先頭車の長さは500系よりも長い。300系と同じだけの定員を割り振るためと、空力の向上のため、全長が長くなった。
編成は、上に書いてあるとおりのユニット構成で、それらが背中合わせに並んでいる。12両編成を組んだりすることも可能。そのため、台湾新幹線用700Tもほとんど同じ構造。しかしながら、ユニット構成の関係上、4両編成を組むことは出来ない。両先頭車はT車なので、4両編成にしようとしたらM車化改造が必要になるのだ。
実は、300km/hを出せるだけの能力はある。でも、がんばってやっと出るくらいなので、実用には向かないな。
とにかく両社でここまで仕様の違いが出るあたり、共同開発とともにあんまり仲はよろしくないのかなぁと。東海は、B編成のロゴでさえ嫌ってるという話。