鉄道って、
なんで鉄のレールと鉄の車輪で走るんでしょうか?
そういう疑問を持ったことはありませんか?
では、なぜ鉄と鉄なんでしょうか?
ゴムとゴムでもいいやん、とか、
コンクリートじゃダメなんか、と思ったことありませんか?
……ありませんか。そうですか……。
理由はたくさんあります。
その前に、鉄道のルーツとなったものをご紹介しましょう。
昔は鉄ではなく、木を使っていました。
木のレールと木の車輪だったんです。
昔は鉱山の中で産出した物を運ぶため、
この木を使ったトロッコで運んでいました。
時代が流れて、鉄の加工方法が確立されてから、
まず最初に車輪が鉄になり、
そして鉄のレールも使われ始めました。
さて、ではなぜ鉄どうしなのでしょうか?
材質的なものとしては、
加工方法の確立から、生産、加工がしやすい、
耐久性がある、材料代が比較的安価(手に入れやすい)というのがあります。
そして、その鉄が採用された大きな理由として、
摩擦が少ないという点があります。
この摩擦が少ないというのが、鉄道の1番の利点です。
摩擦が少ないと、小さい力で大きな荷物を運べます。
だから、貨物列車には牽引重量が1200tクラスの列車もあります。
まぁ、機関車にもそれなりのパワーがあるのですが。
また、摩擦が少ないということは、
スピードがなかなか落ちません。
だから、車みたいにアクセル踏みっぱなしにしないで良いのです。
ある程度スピードが出たら、あとは惰性でガー。
ただし、欠点としては、
勾配に弱いです。
あまりにも急な勾配の場合は、
歯車をつけた車両を付ける必要性があります。
「ラック式鉄道」なんて言われていますが。
純粋な鉄のレールと鉄の車輪だと、
80‰(1000m進むのに80m登る。車で言うと8%)くらいが限界らしいです。
そしてなによりも、
重いものを載せても大丈夫という点です。
鉄と鉄ですので、
限度を越えない限りは、重たいものを乗せる事が出来ます。
だから、大量輸送機関となれるのです。
さっきも書きましたが、
貨物列車であれば、
現在は最大1200tもの荷物をひく列車があります。
実に、10tトラック120台分。
これだけトラックを走らせたら、
排出ガスだってバカになりません。
運転手だって120人必要です。……あ、雇用の創出にはなるか……。
だから、トラック輸送からの切替が叫ばれているのです。
地球環境に比較的やさしい輸送機関、鉄道。
これが、これからの一番の利点なのではないでしょうか?