フェイルセーフ


人間に失敗は付き物です。

失敗しない人なんていません。

たぶん。

だから永遠の愛を誓ったはずなのに離婚したりするんですが。

そういえば、高校時代、

「色あせぬ永遠の愛誓ったばかりに」

という台詞を、

「色あせぬ永遠の愛知県買ったばかりに」

と改造した事があります。

バカウケしましたが。

そんな事はど〜でもいいんですが、

さて。

人間に失敗は付き物とは言え、

失敗したら人命に関わる事はよくあります。

日頃から失敗しないように努めてはいても、

何かの拍子に失敗を犯したりします。

体調不良、考え事、疲れ、眠気、病気、環境、繁忙、異常時、原因不明、etc…。

そして、失敗はやってきます。

そんな時、失敗しても安全な方へと導く。

これが「フェイルセーフ(fail-safe)」というものです。

簡単に言えば、

「転んでも安全な方へ転ぶ」

という考え方です。

転んでしまったものは仕方がない。

転んでもそれ以上がなくてよかったね、

ということ。

この考え方は、電車にも数多く生かされています。

例えば、

ドアが開いた状態(ドアコックは正常位置)で、

運転士がバッテリーを切るとどうなるでしょうか?

ドアは開いたまま? それとも閉じる?

正解は、ドアは閉じます。

電車のドアは、閉じが定位(正常な状態)なのです。

つまり、

ドアを開くためには、スイッチを入れてやるのです。

スイッチを切ると、ドアが閉まります。

また、ドアが開きっぱなしだと電車は動きません、基本的に。

ドアがすべて閉まった状態でないと、ノッチが入らない構造なのです。

ただし、勾配のある所でブレーキ緩解すると動き出しますが、一定速度になるとドアは勝手に閉まる構造だったはずです。

電車が走っている時、

突然後ろの車両が外れました。

つまり、走行中の列車分離事故。

この時、電車は自動的に止まる? それとも止まらない?

正解は、自動的に止まります。

電車のブレーキは、必ず「引き通しブレーキ」というものを設置しなければなりません。

「引き通し」というのは、

列車すべての車両に通っているという事です。

もし、列車が分離すると、

引き通してある電気、もしくは空気圧が切れて、

自動的にブレーキがかかります。

ちなみに、昔あった「走行中補機解放」なんかは、別の処理をしてありました。

これらが、機械的なフェイルセーフです。

たぶん、生活の中でもフェイルセーフというものはあるはずです。

オートマの車で、ブレーキを踏まないとPレンジから動かない、

というのもフェイルセーフの一種です。

マニュアル車ならば、クラッチを踏まないとエンジンがかからない。

これもフェイルセーフです。

人間の側のフェイルセーフから言えば、

「何かあったらすぐ止めろ」

ということです。

でもね、止めたら止めたでまた理不尽に怒られる(長ったらしく事情聴取される)んだよね…。某事故は、この理不尽さがあるからってのも原因のひとつだと後藤は思うよ…。

普段から「フェイルセーフ」の気持ちを持って、

生活をしていきたい次第であります、はい。