2002年10月27日
鹿児島本線北端乗り潰しと関門の旅
九州乗り潰し計画そにょ1


 当日の朝までど〜しよっかな〜などと悩んでいたのだが、特にやることもないし、これを逃したらまた西明石の時みたいになるので、行くかぁ、と出発5分前に決定。時間は10時20分。今から笹原駅で乗れる電車はっ!? 10時42分かっ! よし行くぞっ! と即決。準備を5分で済ませて寮を出発。ちょっと急いで笹原駅到着。門司港までの切符を買うことにしてるんだが、ここで思案。
・笹原〜門司港 普通乗車券1600円。
・福岡市内〜小倉・門司港 2枚きっぷ2600円(片道分1300円)
 どーしよかな〜。いや、普通の人は明らかに2枚切符の方がオトク。でも、後藤の場合は魔法があるので優位性が微妙なのです。なにせ、小倉〜博多間 新幹線自由席特急券940円だもん。博多から笹原までが200円なので、1600+940+200で2740円。あ、今気付いたけど逆転しとるやん。

(大汗)

 …まぁ、いいや。やってしまったもんは仕方ない。新幹線代が140円余計にかかったと思えばよかと。
「2枚きっぷは特急に乗れるんですけどね」
 ぐはっ。(吐血)
 新幹線の方が在来線特急よりも速いからいいんだい、ふんだ。こだまだからってバカにすんなっ! K54編成の座席はもとV編成のグリーン車の座席なんだぞっ!(これについてはまたレポでもやります)
 しかし、どっちにしろ下関〜小倉間は普通乗車券になるし、それ考えたら2枚きっぷ福岡市内〜小倉を買って、小倉〜門司港、下関〜小倉の普通乗車券買うと微妙だなぁ…。

 つうわけで、一般の方は2枚きっぷ使いましょうね。(大汗+営業がいのないヤツだな、オレ)


 枕はこのくらいにしといて。
 つーわけで、笹原駅10時42分よりいつも通りちょっと遅れて到着した2332M(811系4連)に乗車。とりあえず博多駅を目指す。ちなみに、博多駅での快速の接続なんか調べちゃおりません。要するに、行き当たりばっ旅。

 だいたい定刻に博多駅到着。門司港行き普通って言われても、普通電車に乗って門司港目指す気はさらさらないなぁ、オレ…。で、乗り換え案内を注意して聞いて、快速電車に乗り換え。快速門司港行きに乗りかえるために、1番乗り場を目指す。

 快速門司港行き4390M(813系6連)に乗車。思ったよりも少ない乗車率。転クロ席の左側窓側を確保して椅子にこもる。ここから1時間半の旅。

 しかし、1600円って高いなぁ…。きっぷって、こんなに高いもんだったっけ…? いかんな、魔法の使いすぎで、料金感覚がおかしくなってるかもしれん、オレ。
 途中、筑前新宮(知り合いがふたり住んでる)で特急待ちをするものの、いつもどおり遅れているらしく、3分程度の延発。つうか、九州はダイヤをちょっと無理して立て過ぎとちゃうか? 慢性的な遅れが発生しまくってる気がするんだが、まぁ、この辺は九州新幹線が全通するまでは無理かな。(ずいぶん先の話だな)

 折尾発車。ここまでは、芦屋航空祭の時に来た事があるけど、ここから先は初乗り区間。黒崎で貨物線を分けて、旧八幡製鉄所(新日本製鐵:新日鉄)の第1溶鉱炉を見ながらスペースワールドの前をとおり(この辺りはそのうち見物に来たいな)一路小倉を目指す。

 戸畑停車中。若戸大橋を左手に見たら、もうすぐ小倉も近い。戸畑駅って、貨物線(旧線)にホームが残ってるんだね。全然知らんかった。画像の下半分に見えるのが旧線のホーム。けっこう荒れ果ててました。
 しかし、この運転士警笛をえらく念入りにやるなぁ…。

 遅れも回復して、終点の門司港到着。ここは鹿児島本線の始点。0キロポストもきちんとあります。レトロな雰囲気の駅舎やホームと813系の近代的な姿がけっこう妙。レトロな雰囲気とは対照的に、広い構内は現役の車両基地としての役割も果たしてて、この日も結構な数の車両が休んでました。

 関門連絡線通路跡と書かれた通路と、0キロポスト。九州の鉄道はここから始まったと言っても、過言ではないよな。

 思ったよりもレトロな感じの門司港駅でした。洗面所しかない洗面所があるのもはじめて見た。ようするに、洗面台だけの部屋って事ね。昔の駅には、ホームに洗面所があって当たり前で、改装とか駅自体の改築でなくなってることが多いからなぁ…。そういえば、姫路駅にも残ってたけど、高架化工事でなくなってしまう運命だもんなぁ…。
 とりあえず、予定的には第1目的は果たして、鹿児島本線の北端部は制覇。いまから、臨港貨物線をたどりながら関門国道トンネル人道を目指す。とはいうものの、海沿いのせいもあって、風が強くて寒い寒い。ここ最近急激に寒くなったせいで、急に冬の気候になったような感じ。今日も、朝方は雨が降ってたし。上着を秋のやつじゃなくて、冬も使えるのを着ててよかった…。

 臨港線は、踏切もきれいだし、線路も微妙な錆び具合でまだ現役っぽい感じなんだけど、ところどころはホントに動いているのかどうかわからん。しかし、このトンネルを撮影して、反対側をふり向いて驚いた。

 …。なんてこった。PC枕木だ。ということは、現役確実か…?

 歩いて行くと、関門橋が見えてきた。日本の技術の粋を結集して1973年に完成。この橋があるからこそ、今の瀬戸内三橋、瀬戸大橋のたくさんの吊橋群や、淡路鳴門ルートの明石海峡大橋という世界最大級の吊橋があるのです。今の仕事もいいけど、こういう仕事もしてみたかったなぁ、とは後藤の思う所。反対側は山口県下関市。意外に狭い海峡だけど、ここも海上交通の要所。けっこう頻繁に船舶が行き交います。そういえば、以前外国船籍の船が沈没した事があったし、あの源平の闘いの最後の地は、この関門海峡の壇ノ浦だったなぁ…。
 で、この目の前に関門国道トンネル人道入り口があるんだけど、朝ろくに物を口に入れてないし、昼も1時になってきたのでここで昼食とすることにする。このすぐ前に食堂があったのでそこに入っておでん定食。冷えた体に、暖かいおでんと異様にたくさん入った味噌汁がうれしかった。

 ということで、トンネル突入。これも、当時日本の技術を結集して作られた自動車専用海底トンネル。鉄道の関門トンネル(山陽本線関門トンネル)も当時の日本の技術を結集して作られた世界初の海底トンネルだし、関門海峡には、日本の技術力を発展させる土木構造物が集まってるんだよなぁ…。で、この国道は2号線なんだけど、ぢつはこの人道も国道2号線らしい。まぁ、当たり前といえば当たり前だよなぁ…。国道に付随している歩道みたいな扱いだろうし。あ、ちなみに、エレベーターも国道らしいよ。青森県に階段国道があるけど、ここはエレベーター国道。いっそ、エレベーターの中にR2の標識でもつけたらどうか?

 エレベーターで30秒ほどかけて降りて出る。気圧の変化があるので、結構な深さなのがわかる。で、出た所はちょっとした広場になっていて、いよいよ通路へと入る。通路は中心部に向かって下り坂。んまぁ、排水の関係もあるしな。上が道路なので、車の走行音が聞こえるけど、ほとんど気にならない。

 脇の排水溝には、水が淡々と流れてる。説明文によると、結構な水が出るそうな。まぁ、海底トンネルだから当たり前。

 もう見た目でわかりますな、県境。要するに、関門海峡の海の下ってわけです、ここ。10分ほど歩けば下関側へと到着。ジョギングに使ってる人もいて、直線だし、起伏もあるし、運動するのにはいいかもしれないね。雨も降らないし。そこまで人がうじゃうじゃいる訳でもないから。

 再びエレベーターに乗って地上へと上がる。自転車と原チャは通行料が入ります。20円。しかもほとんど任意たん。みみっちいというか、なんというか。あ、ちなみにこのエレベーターが設置されている建物は、門司側下関側とも同じ構造。つうか、この建物は排気立抗だし。つまり、排気立抗を利用してエレベーターを設置しているわけですね。

ちょっとしたワンポイント
 人道トンネル回りの設備なんですが、ちょいとここで説明しておきます。トイレは地上にしかありません。ですので、トンネル内で生理現象を感じたら悲惨なことになるのであらかじめ済ませておきましょう。また、供食設備ですが、下関側はJ-SAPAの売店と軽食、自販機があります。門司側は、後藤が食事を取ったところで弁当を売ってますし、食事もでき、自販機もあります。


 下関側から見る門司側。さっきまで向こうにいたんだよなぁ…。高圧線も関門海峡を渡ってます。ちなみに、ここが壇ノ浦決戦の地。

 バスが来るまでちょっと時間があったので長州砲を見学。あの明治維新前後の動乱の時、下関砲台に据え付けられてたやつでしょう。長州砲。ちょ〜う〜しゅう! ちょ〜う〜しゅう!(違)
 これで今回の目的は達成、下関駅へ向かって帰ることに。
 下関駅行きのバスが来たので乗車。ここから駅まで3キロ程度ですが、寒かったのでバスに。つうか、普通バス使うって。なお、料金は230円でした。運転本数もけっこうあるので、利用しやすいと思います。

 下関駅前のバス停でこんなもんハケーン。どうやら、サンデン交通はバスでニュージーランドまで連れてってくれるらしい。さすが、サンデン交通。やることがひとつ違います。実際は、ニュージーランド村です。つうか、日本にこの類のテーマパークはいったいいくつあるんだろうか…。オランダ村、スペイン村、アメリカ村(お。

 と思ったら身内までもがネタを提供してくれてた。これ、どう見ても東日本の200系リニューアル車(K編成)やんか。山陽新幹線にはこんなん走ってないってば。コラっ! オレは東日本の200系リニューアル車なんて整備したことは一度もないぞっ!リニューアル0系(R編成)とも違うしなぁ…。

 さて、下関駅から14時22分発中津行き5563M(411系4両)に乗って小倉へ。門司での直交セクションもあっけなく通過して、門司停車。そこから、門司の西隣、門司操車場を改良して作られた北九州貨物ターミナルを通過。

 さすが新設だけあって設備も機能的だし、なによりもきれい。もちろん、架線下荷役ができる。おまけに、コキ200をはじめて見た。鮮やかな朱色のカラーリングとは対照的に、ちっちゃ。なんか、寸詰まりで妙なバランスだな…。貨物も、ISO海上コンテナ対応の車両を作るためにいろいろと苦難してるみたいだしね…。

 新幹線ホームへ上がって、14時59分発のこだま621号(1621A P5編成)で博多へと戻る。短編成化されたからって、決して悪い車両じゃないんだよこれ。…色変わっちゃうけどさ…。
 というわけで、16時前に寮へと帰着。帰ってすぐ寝ました。おわり。


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