ゴールディオンハンマー


ガオガイガーのフレーズの1つですが、

わかるひといるんでしょうか?

まぁ、BS研の葵屋本舗とかKAISERとか、あのあたりならいわずもがなでしょうが。

最近活動はどうよ、葵屋本舗。

さて、内輪は置いといて。

訓練センターのカリキュラムの1つに「ハンマー実習」なるものがあります。

国鉄時代より延々50年受け継がれてきた由緒ある実習です。

いや、由緒なんかべつになくったっていいんですが。

この実習では、ハンマーを使って鉄板をぶった切ります。

最初は3.2ミリ。

終わり頃に4.5ミリをちょこっと切ります。

後藤は「やってみろ」と言われ、6.5ミリを切らされました。

途中でリタイア。やってられません、あんなブ厚いのは。

そこでバカにした何も知らないあなた。いっぺんやってみい!

もちろんハンマーだけでは切れませんから、

タガネも使います。

右手にハンマーを持って、左手にタガネを持つ。

あ、手が滑るのでもちろん素手ね。

最初は狙いが定まる様に、タガネを持たずに鉄の門柱(馬蹄形というもの)を

ハンマーで叩く練習です。

力いっぱい打てるようになったら、次は太目のピンを持ちます。

さ、ガンガン打ちましょう。

…どうなるかわかりますね?

ガーン! ガーン! ガーン! ガーン! ゴムフッ!

あ、最初は恐くて力入らないからガーンなんて音はしないか。

コーン! コーン! コーン! コーン! ゲフッ!

ふりかえると、同僚がしゃがみこんでたりします。

まだヘタクソなので、左手を打つことが多々あります。

先輩がみんな通って来た道です。

実習が終わると、

人差し指と親指の付け根は腫れ、関節が見えなくなっています。

そして無数の傷。

翌日、赤紫色に腫れあがっていました。

同期では後藤が一番重傷だった様です。

そのほか、右手に豆を作って潰しました。

調子に乗って打ってると、

左手をクリ〜ンヒットします。

ゴーン! ゴーン! ゴーン! ゴーン! ……!

かすると余計に始末が悪いです。

皮膚がはがれます。まれに肉をちょびっと持ってかれます。

当たる瞬間は、当たる前にわかります。

ガーン! ガーン! ガーン! と打ってると、

外した瞬間にわかります。

「あっ! 外したぁっ!」

次の瞬間、

鈍い音とともに、

左手に激痛が走り、

まずハンマーとタガネを作業台の上にほっぽり出して、

左手を抑えて、

悶絶。

後藤はオ〜ヴァ〜リアクションを心情としているので、

たまにヘルメを床につけて痛さを表現してみたり、

ハンマーで作業台を叩いて痛みを表現したりします。

叩いた瞬間、声は出ません。

みんなそうです。

叩いた瞬間は「やってしもうた!」と思い、

その次に「ぉぉっ!」とか「ぁぁっ!」てな感じで声がでます。

北斗の拳みたいな感じでしょうか?

「あべしっ!」とか「ひでぶ〜」みたいなイメージを持ってください。

誰も「ぎゃうっ!」とか「ぎゃーっ!」とか「あぁ〜ん♪」てな声は出ません。

特に3番目は出さないでほしいですね。

聞いた瞬間、全員がそいつを力いっぱい叩き出す事でしょう。

後藤なら殺してしまいます。

んで、「ぁっ!」のあとに「っ痛てえー!」です。

で、3日もこればっかやってくると、ええ加減慣れます。

音もドッカンドッカン言い出します。

怪我するヤツなんざいなくなります。

でも、タガネの端っこ打ってドキドキしますが。

音がドッカンドッカンとかドッコンドッコン言う状態で、

手を打ったら折れるかもしれません。

後藤は長さ10センチ〜12センチの3.2ミリの鉄板切断を35秒程度でやります。

回数にして27回が最小。

ライバルの同僚は、22回でやりました。

無茶苦茶です。

後藤が彼の記録28回を塗り替えて、大喜びしたので、

鬼気迫る物があったのでしょう。

無茶苦茶です。

そこの経験もないのに「俺だってそれぐらい簡単に出来る」とか思ったあなた。

いっぺんやってみい!

吹田の連中はどれくらいでやったのでしょうか?

なお、後藤の左手人差し指の付け根の骨が、

この実習により若干変形しました。