自動車的に考える鉄道車両というもの


後藤操車場ってのは、

総合のりものサイトであるからして、

後藤はのりもの全般が好きなわけですが、

ある日。

新幹線の総出力を眺めていて、

これ、馬力に直したらどれくらいなのかなーと思って、

計算してみました。

その前に。

一般的には車の方がわかりやすいかと存じますので、

車のパワーの方を書いておきましょうか。

以前は、日本国内メーカーが販売する車には、

280馬力規制が掛けられていました。

(チューニングカー、輸入車、輸出仕様車は除く)

ですので、

どんなにパワーがあるといわれる車であっても、

280馬力が最高でした。

なお、その280馬力を始めて突破したのは、

ホンダのレジェンド(2004年10月発売のKB1型)で300馬力。

スポーツカーじゃなくて高級セダン(スポーツサルーン)のレジェンドってところが

おもしろいですね。

まぁ、輸出仕様車のスペックを見ると、

300馬力オーバーがごろごろあったりするので、

280馬力規制なんて、数値上のお話でしかなかったようです。

実際問題、回せばそれ以上は出ているらしいですが。

さらに言えば、マフラー変えたりコンピューター変えたりすれば、

簡単に300馬力突破したりしますけどね。

なお、

280馬力が出る車の例を挙げると、

インプレッサWRX STi(GDB)、ランサーエボリューション9(CT9A)、セルシオ(UCF30)、

スカイライン3.5 350GT(V35)、NSX3.2(NA2)

以前はいっぱいあったのですが、販売中止になったのでこんなもんでしょうか。

(排気量が違うのになんでみんな280馬力なんだと思う方は、回転数を比べてください)

ちなみに、

後藤の愛車、スイフトスポーツ(HT81S)は115馬力。

日本で一番売れる日本の大衆車カローラ1.5(E120)は109馬力。

フィット1.5(GD)は110馬力。

だいたいそんなもんだと考えておいてください。

なお、単純に馬力だけの比較をするので、

同じ加速、同じスピードが出るわけではありません。

トルクも全然違うしね。

そこんとこを踏まえておいてくださいね。

では、電車の話。

新幹線500系の総出力は18240kwです。

これを0.7355で割ると、馬力に直せます。

えー、24320馬力ですね。

何がなんだかわかりません。

モーターひとつが、285kwですので、これを馬力に直してみましょう。

380馬力ですか。

モーターひとつがチューニングカー並みの出力を持っています。

つまり、エンジンルームに500系のモーターを積めば、

すばらしいパワーがでます。

電気はどうやって供給するんだという話はさておき。

架線から電気を取り入れながら走るトロリーカー。

インプレッサやランサー、スカイラインが天井にパンタを乗っけてる。

うわぁ、想像したくねぇ。

ちなみに、一番強い300系のモーターは300kw。

馬力は400馬力もあります。

じゃあ、在来線を比べて見ましょうか。

103系のモーター、110kw。

146馬力。

あら、意外と出力あるんだなぁ。

でも、なんだか親近感が沸きますね。

さすが103系。

しかし。

もっと親近感沸くヤツがいました。

究極の省エネ電車(褒め言葉)209系。

こいつ、95kwです。

馬力は、129馬力です。

おぉ、非常に大衆車的な馬力ですね。

さすが究極の省エネ電車(褒め言葉)。

試しに、電気機関車。

EF65が425kwあります。

この時点で、馬力がどの程度あるかわかりますね。

577馬力。

すでにレーシングカーの領域です。

次行ってみましょう。

高速貨物用として開発され、貨物列車だけでなく寝台列車にも充当される

国鉄型最強の電気機関車EF66。モーター出力650kw。

883馬力。まさに、F1カー並み。

もいっちょ、絶望感を味わっていただきましょう。

日本最強の高速電気機関車、EF200。

1600トン貨物列車牽引計画用に製作されたこいつ、モーター一個だけで1000kwあります。

1360馬力。なんだろう。ドラッグカー?

とここで。

やっぱエンジンものってことで、

気動車系も出てきてもらいましょう。

まずは、ディーゼル機関車。

DD51、1100馬力。回転数は1500回転。

普通の車だったらアイドルよりもちょっと高いくらいですな。

ちなみに、DD51のDML61Zエンジン。

排気量は61000ccもあります。

DE10などにもディチューンされて搭載されています。

最後にディーゼルカー。

例えばキハ58のDMH17H。

180馬力。ただし、1500回転。

キハ40のDMF15HSA、220馬力/1600回転

JR型エンジンのベストセラーとして名高い、SA6D125Hエンジン。

キハ120とか、キハ40などの換装車に積まれていますが、

だいたい、250馬力から330馬力。

125HDだと、360馬力か400馬力になります。

今でこそハイパワーが主流になってきましたが、

昔のエンジンは総じて非力だったようです。

そういえば、以前、軽量ハイパワーの

ランエボかインプのエンジンを台車に装荷させたら、

それだけで280馬力ですよん、などと提案したことがある。

すぐに壊れるだろうけどさ。

しかも異常にうるさいだろうし。

なんだよ、ボクサーサウンドとミスファイアリングシステムの爆音響かせながら走る気動車って。

ノッチオフするたびに、屋根の排気管(マフラー)から炎が「ボムッ」と立ち上がる。

客から絶対「あの車は怖い」って言われるな。

しかし、富士重工と三菱自工。

どっちも(自社ではないけど)鉄道車両(関係)作ってるもんなぁ…。